胃経の経穴、水突(喘息、咳嗽、喉の腫れ・痛み、甲状腺腫のツボ)

胃経の経穴、水突(喘息、咳嗽、喉の腫れ・痛み、甲状腺腫のツボ)

喉元にある「水突」という経穴について

 

こんにちは、鍼灸院丹天堂の丹天です。

今回は、経穴(ツボ)の中から、特に喉元に位置する胃経の**「水突(すいとつ)」**という経穴について、皆さんとお話ししていきたいと思います。

 

水突(すいとつ)の名称に込められた意味

 

水突。漢字を見ると、「水」と「突」ですね。「水」は、体内の水液、つまりリンパ液や血液、また、呼吸によって取り込まれる「気」の流れを指すと考えられます。そして「突」は、突き当たる、通り抜ける、という意味合いを持っています。

東洋医学の古典的な知識では、この水突がある場所は、胃経の「気」が流れ上ってきたときに、水や気の流れがスムーズに通り抜ける、あるいは関所のような役割を果たす場所だと考えられてきました。

首の少し前側、のど仏のやや外側に位置するこの経穴は、文字通り水液や気の流れが滞りやすい喉元において、非常に重要な働きを担っているのです。

この水突は、皆さんが抱える喘息咳嗽(せき)といった呼吸器系のお悩み、喉の腫れ・痛みといった局所の不調、さらには甲状腺腫といった首周りのお悩みに対して、東洋医学的な観点から深く関わってくると言われています。

 

水突が心身の健康にどう関わるのでしょうか?

 

「水突」という名前が示すように、ここが滞ると、私たちは様々な不調を感じやすくなります。

 

1. 呼吸器の働きと水突

 

「丹天さん、水突は胃経のツボなのになぜ喘息咳嗽に関係するんですか?」とよく聞かれます。

胃経は、お腹から始まり顔を通って頭へと向かう非常に長い経絡(気の通り道)です。この水突は喉元にありますが、喉は呼吸飲食の通り道であり、生命活動の要です。

水突が位置する首元は、呼吸器や甲状腺、重要な血管や神経が密集しています。ここに気の滞り(東洋医学では「気滞」と呼びます)や水液の滞り(「痰湿」と呼びます)が生じると、その影響はダイレクトに呼吸へと及ぶことがあります。

例えば、ストレス寒さで体が緊張すると、首肩が硬くなりますよね。この緊張が水突周辺にも及び、結果的に呼吸が浅くなったり咳が出やすくなったりといった不調として現れることがあります。

 

2. 喉の不調と甲状腺のお悩み

 

喉の腫れ・痛みは、多くの場合、局所の炎症や熱が原因です。水突は、まさにこの喉のエリアに位置しているため、この経穴へのアプローチは、局所の不調整えるために有効な働きかけとなります。

また、甲状腺腫といったお悩みについても、東洋医学では、これらは「気」の巡りや「血」の流れが滞ることで生じると見立てることがあります。水突を整えることは、この喉元の気血の流れをスムーズにするお手伝いとなるのです。

 

3. 心身のバランスを整えるということ

 

東洋医学の素晴らしい知識の一つは、心と体は一つと考える点です。水突を含む胃経経穴は、消化器系だけでなく、感情の安定にも深く関わっています。胃は、栄養を取り込むだけでなく、心配事悩みといった感情も受け止めると考えられているからです。

喉元でが滞ると、それは不安感息苦しさといった精神的な不調にも繋がりかねません。鍼灸院丹天堂では、この水突という経穴を通じて、単に喉の不調だけでなく、その根底にある心身の緊張やアンバランス整えることにアプローチしていきます。


 

鍼灸院丹天堂が提供するのは脈診流経絡鍼灸による経穴を通した養生ほうです

 

私たち鍼灸院丹天堂は、経穴(ツボ)を整える上で、脈診流経絡鍼灸という東洋医学の伝統的な技法を大切にしています。

 

なぜ、水突に直接鍼をするだけでは不十分なのか?

 

水突喘息甲状腺腫働きかけると言っても、その不調の原因が、本当に水突の場所だけにあるとは限りません。

東洋医学では、不調は、経絡という全身の気のネットワークのどこかにアンバランスが生じている結果だと見立てます。例えば、水突がある胃経不調が、実は脾経肺経といった他の経絡バランスの崩れから引き起こされている、ということも珍しくありません。

水突に直接アプローチする、というその場しのぎのケアだけでは、根本的な本来の状態へ整えることは難しいのです。

 

全身のバランスを整える「脈診流経絡鍼灸」

 

脈診流経絡鍼灸は、まず手首のを丁寧に拝見する**「脈診」**から始まります。

このを通して、今、クライアント様のどの経絡の働きが弱っているのかどこに滞りがあるのかという全身の気のバランスを詳細に見立てることができます。

水突という経穴整えるために、あえて手足の遠くにある経穴を使って、全身の気の流れを根本から調節します。そうすることで、本来、備わっている力、すなわち自ら整える力が働きやすい土台を作り、結果として水突周辺の不調より健やかな状態へ整えることが可能になるのです。

私たちは、経穴を単なる点ではなく、全身のネットワークの一部として捉え、全身の調和を何よりも大切にしています。


今回は胃経水突に焦点を当ててお話ししましたが、東洋医学には、他にもたくさんの経穴があり、それぞれが固有の役割を持っています。

鍼灸院丹天堂では、今後、すべての経穴について一つひとつ詳しく解説し、皆さんの心身の健康にどう繋がっているのかをお伝えしていきます。どうぞご期待ください。


 

皆さんが本来の状態へのお手伝いをさせてください

 

喘息咳嗽が気になる、喉の不調が続いている、甲状腺お悩みがある、あるいは漠然とした心身のアンバランスを感じている。

もし、あなたが町田玉川学園周辺で、このようなお悩みを抱えているなら、ぜひ一度、鍼灸院丹天堂お越しください。

私たちは、東洋医学の深い知識脈診流経絡鍼灸を通じて、あなたの心と体を一つのものとして捉え、水突を含む全身の経穴アプローチすることで、あなたの本来の状態へ整えるお手伝いをさせていただきます。

まずはカウンセリングから、一緒に健やかな未来への一歩を踏み出しましょう。

鍼灸院丹天堂で丹天がお待ちしております。

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